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欠けた湯呑を直す 金継ぎは面倒そうなので、食器に絵を描く感覚で直せないかな [欠けた湯呑を直す]

母のお気に入りの湯呑が欠けてしまい、ずいぶん経つのですが。どうも、この湯呑が使いやすいようで、代わりのものを探しつつ、使い続けています。

割れた器を直す方法で有名なものに、『金継ぎ』があります。テレビ番組『開運!なんでも鑑定団』などで見たことがあるのですが、割れた器をくっ付けて直し、割れた部分に金粉を付けるというものです。金継ぎの技術は、400年以上の歴史があるようです。

そんな『金継ぎ』が、素人でもできるかというと、初心者向けのキットが販売されています。金継ぎに必要なものが揃っていて、解説書を読めば、それなりにできるようになっています。

価格は、初心者向けのキットで5000円前後から。この価格のものだと、値段が高い漆を使うものは無さそうです。本格的に漆まで使うキットとなると、1万円前後からでしょうか。

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問題の欠けた湯呑は、これなのですが。欠けた部分の破片がないため、この部分を埋めることになります。

金継ぎの場合、『刻苧(こくそ)』という麦漆に木粉や砥粉などを混ぜ、天然のパテを作り、それで埋めます。その後、余分な部分をヤスリで削り、漆と金粉で仕上げになり、結構な手間になります。

この湯呑、旅行に行った際に購入したものらしく。思い入れがあるという感じではなく、大きさがちょうど良く使いやすいというものなので、『金継ぎ』するほどではなさそうです。

ただ、欠けた部分は、どうにかしたいため、金継ぎじゃない、他の方法は無いものかと考えてみました。そこで、食器に絵を描くものなら、口に入れても害が無さそうで、いいんじゃないかと思い、アマゾンで探したところ、『ぺべオ 陶器用水性アクリル絵具 ポーセレン150 アウトライナー NO.07ゴールド』を見つけました。

これは、食器用の絵具のようなものです。塗った後は、2日以上自然乾燥させ、最後は、予熱なしで150℃のオーブンで35分焼けば完成です。焼いた後は、水洗いしても、もちろん、問題なく、電子レンジも使えそうです。

最初は、欠けた部分を何かで補修して、その上から陶器用絵具を塗ろうと思っていたのですが。この絵具、最後は、焼き固めることから、塗っては焼いてを繰り返せば、このくらいの欠けた部分なら、埋められるんじゃないかと考え、これだけでやってみることに。

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ぺべオ 陶器用水性アクリル絵具 ポーセレン150 アウトライナー NO.07 ゴールド ¥748 税込 ※Amazon 2024/1/9時点

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これが実際に塗った状態です。この陶器用絵具は、気になるニオイも無く、粘性があるため、垂れにくいです。塗った後、乾燥すると多少縮むため、何回かに分けて塗っています。

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二日間、自然乾燥させ、オーブンで焼いたところ、熱で溶けた部分が盛り上がり、突き出たようになりました。厚塗りした分、もう少し長く乾燥させた方が良かったかもしれません。

少し変形したものの、欠けた部分の大半が、いい感じで硬い状態になりました。もしかしたら、厚塗り部分が熱で溶け、流れ落ちるんじゃないかとも思っていたのですが、そんなこともなく。

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突き出た部分を400番のヤスリで削った後、凹んだ部分を陶器用絵具で埋め、再び自然乾燥。そして、焼いたのが、これです。

塗った部分が、少しデコボコはしているのですが。欠けた状態よりは、この方がいいような気がします。少し様子を見て、気になるようなら手直しするかもしれません。

『金継ぎ』から『陶器用絵具』にたどり着いたため、金色にしたのですが。陶器用絵具は、様々な色があるので、別の色でも良さそうです。

この湯呑、食洗器に入れても、全く問題なく洗えました。

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